脳神経外科 外来

初診外来診察に於きましては、まず問診票をもとにいろいろと詳しいお話を聞かせていただきます。

  1. 今日受診した理由(これが、主訴ですね)
  2. 主訴(主たる訴え)が、いつから、どのように始まり、どのような経過であるのか、など詳しく教えていただきます。その様子を総合的に判断しながらさらに聞いていきます。
  3. どこかで治療を受けたかどうか。その治療効果や経過。
  4. 既往歴では、生まれてから現在までの病気、手術、怪我、アレルギー、現在治療中の他の疾患の有無、そして内服薬のすべて、サプリメントなど。このサプリメントは結構くせ者で、内服薬に影響をおよぼすことが多々あります。また、すべての手術歴を尋ねておかないと頭のMRI検査では、ペースメーカーや金属が禁忌ですので、注意が必要です。中には、お腹の手術などは頭と関係ないと思われて話して頂けない事もあるのですが、脳外科の手術の中には、VPシャント術と言ってお腹を開ける手術もありますので、この辺りも十分に聞いておく必要があります。
  5. メタボ(肥満)の方や、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂質血症)などは、脳卒中のリスクファクター(危険因子)として重要ですので、治療歴や内服薬を確認しておかないといけません。また、抗血栓薬(ワーファリンやバイアスピリン、パナルジン、プラビックス、プレタールなど)の内服の有無は、重要です。
  6. 家族歴では、脳卒中の方がおられるか否か、特に、血族に誰か、クモ膜下出血や未破裂脳動脈瘤を経験しておられる様でしたら、遺伝する傾向がありますので、十分に検査していく必要があります。

私は、初診の患者さんの診察には長いときには30分くらいかけなければならない時があります。十分な問診と以下の「神経学的所見」を丁寧に取る事が診断につながります。

画像診断(CTやMRIなど)をすぐにオーダーして、問診や神経学的所見をないがしろにする医師もしばしば見かけますが画像診断で診断がつくとは限らないのです。また、患者さんの側もマスコミの影響か、すぐに画像検査を希望されることも多いのですが、これも考えものですね。

問診

初診患者さんには、以下の様な問診票に記入していただきます。

 

神経学的所見

以下のような項目についての神経学的所見をとります。

神経学的所見をとる事によって、どこに病変があるかをおおよそ診断することが可能になります。

所見の取り方については、詳細が日本神経学会に記載してありす。http://www.neurology-jp.org/news/news_20080715_01.html

神経学的所見
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